映画が10倍面白くなる「本当のテーマ」を解説するよ♪

裏読みし過ぎの映画レビュー

アクション

アサシン クリード

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ストーリーあらすじ

祖先が暗殺者集団の一員として暗躍した主人公は自分自身は幼い頃の記憶をなくしたまま様々な事件を起こし死刑囚となった。

その主人公のカラム・リンチ死刑執行の場面からストーリーは始まる。

そこからカラム・リンチは信じがたい運命に導かれる。

遺伝子操作(アニムス)によってDNAの奥底に眠る祖先の「記憶」を呼び起こされた彼は、その記憶を特殊なマシーンで追体験させられる。

その体験で、カラムは自分の祖先が、ルネサンス期のスペインでテンプル騎士団に立ち向かうアサシン教団に属する驚異的な身体能力を持つ伝説の暗殺者(アサシン)であったことを認識する。そして、同時にカラムの祖先は、禁じられた秘宝“エデンの果実”の所在を知る歴史上最後の人物でもあったことも悟るのである。

テンプル騎士団とアサシン教団が互いに攻防する“エデンの果実”の秘密の記憶を探るカラムは、自分の遺伝子の中に閉じ込められた人類の未来を変える<禁断の秘密>を知ることになる…。

 

見どころ

テンプル騎士団とアサシン教団のバトルシーンは迫力満点ですぞ!

スペインのルネサンス期のヨーロピアン情緒あふれる建物の屋根の上、壁の側面、階段と猛スピードで駈けながら、弓矢や手刀が飛び交うチェイスシーンは「銃と車」の映像に慣れたアクションシーンファンにはとても新鮮に感じるんですな。

また、現代の場面でのテンプル教団が実は実態であるアサシン教団の子孫のDNAからの記憶の取得施設の超未来的な施設が印象的です。ルネサンス時代の街並と真逆な景色が映画のメリハリをいっそう際立たせます。

また、主人公のカラムの心の動きもお見逃しなく。

自分は何のために生まれ、記憶のないまま漠然とした乾いた人生を送っていた苦しみ。

死刑執行をされたと思いきや、生かされたことで、さらに深い苦しみを味わいながら、テンプル教団の近代的施設で自分の本来の生きる道、使命を発見してゆく過程で、結果、現代の自分としての戦いの中でも強くなってゆく姿は、思わず「がんばれ!」と共感してしまう人も多いはず!

 

得られる教訓

※ネタバレ注意!

「エデンの果実」は、現代のテロや戦争が過激化する中で、人々の心を統一するためのエネルギーを生み出す代物なのです。

その「エデンの果実」は、世界のいっさいの「悪」を排除できるのと同時に、人々の「自由意志」をも奪うというデメリットも併せ持っている物なのです。

あなたはどうですか?

犯罪者に大切な恋人や子どもを殺された忌まわしい経験がある人はいっさいの悪を排除することに賛成するかもしれません。

しかし、自由意志がなくなれば、大事な人も大事と思わなくなってしますのではないでしょうか?

全て一握りの人間の操り人形で一生を過ごす人生が楽しいでしょうか?

なにか、解らないけれども危うい何かがあるからこそ価値があるのが、世界ではないでしょうか?

テロや戦争、犯罪を撲滅しようとするテンプル教団は最初は「善」で、暗殺集団のアサシン教団が「悪」という単純な二極ではくくれないのです。次第に、むしろ善悪が逆じゃね???と考えさせられる映画でした。

 

テーマを深読み

テロや戦争、犯罪の恐怖が席巻する時代にそれらからの悲劇をどうやったらなくせるのか?

というテーマの他には、自分が正しいと思っている事は違う側面からは正しくなかったりする。しかも、ある者から正しいと思わされているだけかもしれないよという皮肉なメッセージも込められているのではないでしょうか⁉︎

 

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